杉江松恋 一覧

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡 赤坂~天神「入江書店」

何度か福岡市で古本屋巡りをしたことがある。最初がいつだったかは記憶していないのだが、たぶん全国古本地図か何かを頼りにやってきたのではないか。 何度目かに来たとき、地下鉄赤坂駅に痛快洞という古本屋があるということを聞きつけ、行った。正面から見ると左右に入口があり、その両脇に本が積み上がっている。ちょっと見ただけでも気になる書名があったので...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 石橋駅にて

今から数年前、孝謙天皇を祀った神社を訪れた。そのことを書こうと思う。 日本には無数の神社が存在する。その中には神格化された個人が祀られているものがいくつかある。最も有名なものは、明治天皇に殉職した乃木希典を祀った、東京都渋谷区の乃木神社ではないだろうか。よく考えてみると単なる軍人だ。なぜ神社に祀ったか、平成も終わろうとしている現在から振り返ると、遠すぎ...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」6

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」6

最近は、東海道新幹線に乗るとずっと窓外を眺めている。歩いたことがある場所を通るからだ。「あ、あそこは腹が減って大変だったあたりだ」などと思い出しているうち、目的地に着いてしまう。踏破したことで、わが町のような親近感が湧いているである。 街道を歩くと自分の背の高さで土地を記憶することになる。たとえば「天下の険」と歌われた箱根山で私が覚えているのは...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」5

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」5

通勤街道歩きは楽しいことばかりではなく、辛く感じる瞬間も、もちろんある。 たとえば街道周辺に公共交通機関がないときだ。どんなに疲れても目的地まで自分の足で歩かねばならないし、そもそもたどり着くこと自体が一苦労だ。 危険を感じることもある。日光街道の終点に近い鉢石宿周辺は、杉並木の景観が見事な土地である。それはいいのだが、人が歩くことをあま...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」4

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」4

五街道のような看板役者にはない魅力が、小規模な街道にはある。それを発見した瞬間は非常にうれしい。 川越街道は中山道から東京都の板橋宿で分岐し、そこから埼玉県川越市まで約33km。距離は短いが、内容は凝縮されていて、なかなかに侮れないのである。 中山道から分岐したあと、川越街道は賑やかなことで有名なハッピーロード大山商店街になる。街道の南部...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」3

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」3

通勤街道歩きを始めた人がもし関東圏に住んでいたら、東海道の次に目指すべきは日光街道だ。東京・日本橋から日光東照宮まで約144kmの道のりである。南は東武鉄道、北はJR東北本線が街道の近くを走っており、通うのに不便がない。だが、この便利が落とし穴にもなるのだ。 以前、この街道の草加・越谷間をえのきどいちろう氏と歩いたことがある。草加松原といって、...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」その2

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」その2

十返舎一九『東海道中膝栗毛』は京都ではなく伊勢神宮に向かう話である。伊勢参りは、誰もが一度はしてみたい夢の旅だった。 私が一度目の東海道踏破を終えたのは、伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮が60年ぶりに重なるという珍しい年であった。これは呼ばれているとしか思えず、2013年秋、私は伊勢街道を目指した。東海道四日市宿から三重県を南下していく約70kmの...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」1

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」1

小学生のとき、寝台特急さくらに乗った。真夜中に目が覚めて窓外を見たら、そこに家並みがあり、そんな時刻なのにいくつかの家には明かりがついていた。 当たり前だが、人が住んでいる、と思ったのである。日本中すべての土地に人が住んでいて、それぞれの暮らしをしている。それを全部訪ねてまわりたい、と思った。変な小学生だ。 7年前、縁があって同業の藤田香...

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寸志滑稽噺百席其の十一 ねたおろしは「意地くらべ」でした

寸志滑稽噺百席其の十一 ねたおろしは「意地くらべ」でした

昨日は神楽坂・香音里にて「寸志滑稽噺百席 其の十一」であった。 演目は、以下のとおり。 意地くらべ やかん (仲入り) 目黒の秋刀魚 この会は毎回ねたおろしを一本お約束しているのだが、其の十一は「意地くらべ」である。強情者ばかりが出てきて借金の三十円を巡って意地の張り合いになり、というお話。四代目柳家小さん起源なの...

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寸志滑稽噺百席 其の十一のご案内

寸志滑稽噺百席 其の十一のご案内

滑稽噺だけで百席を積み上げ、将来の「爆笑王」を目指す。 落語立川流の二ツ目、立川寸志さんの「寸志滑稽噺百席」はそんな心意気で始められた会です。二ヶ月にいっぺん、東京・神楽坂のお座敷で独演会を開いています。 寸志さんをご存じない方のために改めてご紹介させてください。 1967年、東京都立川市生まれの立川市育ち、入門したのは立川談志の高...

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