杉江松恋不善閑居 自粛生活4日目「書架への本の並べかた」

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youtubeで浪曲配信という貴重な試みであった。

4月11日

ずっと家にいて蔵書の山を眺めているので、この機会に他の人が本についてどんな考え方をしているのか調べてみよう、ということを思い立った。アンケートの三つ目は以下の通り。棚にどんな基準で本を並べているか、という質問だ。

「作者名五十音順」「版元やレーベル」「ジャンルや内容の種類」「本の大きさや見栄え重視」という四つの基準に対して、148の回答の内訳はそれぞれ20.9%、20.3%、44.6%、14.2%となった。そうか。図書館の分類法ではないけれど、内容で集めて本を並べるという人がやっぱり多いのだな。

私はこのうちでは「作者名五十音順」派で、日本人が書いたものと翻訳されたものに分けて、それぞれア行の作者から順番に並べている。これは本の探しやすさだけを目的としたもので、見栄えとかは一切考慮していない。書棚は櫛形に並んでいて、私の机がある方向からは本の背が見えないのである。五十音順に並べておけば、たとえばジョン・ダニングの本だったら翻訳のタ行のところに行けば探す手間は最小限ですむ。書店で本を探すときの感覚をそのまま採用したわけだ。これは余談だが、私は「女性作家」の棚を分けている書店の棚が苦手である。あれをやられると、検索を二回やらないといけなくなるではないか。

アンケートのコメントもちょっとご紹介。

kyarakoさん

「愛の濃淡や愛の種類を自分にしかわからない模様にして並べています(我ながら本の位置がわかりづらい)」

XISAさん

「その他。狭い我が家では読書記録をつけたら処分します。大事な本(手放したくない本)は押し入れにシリーズものは1から順に並べてます。書架はいわゆる積読を読みたい順に並べていて、気分によって順番はかわります。50冊ほど積んでいて、毎月増えてってるので死ぬまでに読めるのか不安です」

唐揚家おこぜさん

「「今、アクティブな本」と、「それ以外」。 前者は今読んでる本、何年も読み返し続けてる本、今愛してる本、今追跡してるシリーズ。 後者は同一シリーズと同一作家でまとめて」

自粛生活の4日目。

昨日は19時から浪曲師の東家一太郎さんと曲師の東家美さんが、youtubeとInstagramを使って配信をされるのを聴いた。もともと4月10日は目黒区にあるふげん社というところで公演の予定だったのだが、コロナ禍で流れてしまった。そこで実験的にネット上での浪曲会ということになったのである。今回の事態を受けてネット配信に挑んだ落語家は多いが、浪曲は初めてなのではないか。

演目は家族で聴けるようにという配慮か「春休み浪曲名作劇場」と題して「タニシの田三郎」「シートン動物機よりオオカミ王ロボ」の二席。後者はNHKでも放映されたことのある一太郎さんの得意ねたである。

ひさしぶりにライブ感覚の浪曲を味わえて嬉しかった。初めての試みということでいろいろご苦心もあったと思うので、企画者と演者には感謝したい。その上で思いついた改善点を書いておきたい。

まず、音である。基本的に語りだけが聞こえればいい落語や講談と違って、浪曲の場合は浪曲師の唸る節と曲師の三味線の二つを届けなければならない。この調整が重要で、マイクバランスにはより一層の工夫が必要だろう。また、カメラアングルの問題もある。これまた落語や講談と違って、浪曲はテーブルを前にしても立っての芸だし、出弾きの場合は曲師もカメラに収めなければならない。もともと広い舞台で演じることを前提にしているからそういう構成なのだが、それをyoutubeなどの小さい画面に収めるのは無理がある。立っている浪曲師の全身を入れようとすると引きの絵ばかりになってしまうだろう。ここは取捨選択で、必要なとき以外は浪曲師の腰から上に固定して、引きの絵は限定したほうがいいのではないだろうか。もったいないが曲師は写さず、適宜ワイプで入れるような処理にする。浪曲師も立たず、寄席でやるように演台を前に座って演じる手もある。

以上は外野からの勝手な思いつきだ。何にせよ、一太郎さん、美さん、ふげん社さん、ありがとうございました。この動画は4月いっぱい観られるそうである。視聴して良かったら、演者のために投げ銭をどうぞ、とのこと。私もわずかながら電子マネーでお支払いした。

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