杉江松恋不善閑居 自粛生活25日目「図書館のカードを何枚持ってますか」

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ザリガニの鳴くところ

5月2日

毎日行っている本に関するアンケート。今回から図書館について。聞いたのは、図書館のカードをどのくらい持っているか、だった。

投票数は482である。

「住んでいる自治体の図書館カードを持っている」48.2%

「勤め先など、別の自治体のカードも持っている」23.2%

「大学など自治体運営以外の図書館にも登録している」12.7%

「図書館を利用しない」16.2%

結果はだいたい予想通りだが、図書館を利用しないという回答が思ったよりも多かった。たぶんこのアンケートに答えてくださっている方は世間一般よりも愛書家の率が高いと思うので、それが反映されているのだと思う。また、猫田猫左衛門さん「図書館使わない派です。街に本屋がないレベルのど田舎なもので自治体図書館の品揃えはあまりに貧弱、県立図書館は行くまで自動車で1時間以上かかるため、カード自体はどちらも作ってますが、読みたい本は基本購入します」のように地元図書館が用途に適さないという方もいらっしゃるし、堀越輝久雄さんの「家にある本だけでも死ぬまでに全部は読みきれないと思うので、図書館は利用しません」というご回答も、お気持ちはよくわかる。このほか、図書館がなんとなく好きではない、というご回答も見受けられた。wa_niさんは「社会人になってから図書館は利用していません。返却期限までに読めることがほとんどないので」というケース。ああ、貸出期間内に読めないから、というのもわかるなあ。ネット予約の場合、延長という手段も使えるので、私はよくそうさせてもらっている。

さんがつさん「大学までは図書館に大変お世話になりました。「図書館」という存在が好きで、今も概念としての「図書館」は好きです。でも最近は利用しなくなりました。理由は地元の図書館利用者のマナーの悪さに辟易したからです。書き込み、マーカー、抜き取り…食べ物のシミ…酷すぎます。本がかわいそうでつらい」のご回答はすべての利用者が肝に銘じるべきことだ。私が最初にひどい利用者の存在に気づいたのは小学五年生ぐらいのときで、新聞の縮刷版を調べに行ったら、テレビ・ラジオ欄の特定の番組スチールだけを切り抜いていく者がいて、憤慨したものである。ジョナサン・ヴェイリンに『獲物は狩人を誘う』という切り抜き魔と闘う話がある。くだんの悪漢もハリイ・ストウナーにお仕置きしてもらえないだろうか。

これも回答者の傾向を反映していると思うが、複数の自治体で登録している方が非常に多かった。特に国会図書館の利用者率が高い。今、新型コロナ・ウイルスのせいで休館しているから、みなさん困っているのがよくわかった。

私は原則として、刊行1年以内の本は図書館で借りない。新刊として買うからで、それを越えたものを借りることにしている。ものによっては書評を書いて本を処分してしまった後でまたそれが必要になることもあるのだが、刊行1年以内の場合は図書館に在庫があるか調べずに買う。それは書評家としての節度だと思うからだ。

黒太さん「住んでいる市の図書館カードです。新刊ちょこちょこ買って、古本ドバドバ買って、でも、ご新規・積ん読・本棚の自分の本だけでは自家中毒っぽくなります。図書館でSF雑誌、ミステリ雑誌で話題の新刊を片っ端から借りて読みます。図書館は試食用、読んで気に入れば本屋で買います」がお試しで本を借りられるとおっしゃっているが、これには賛成で、図書館はそういう読書の幅を広げるのに最適である。以前によくやっていたのが、amazonで「おすすめ」された本をなんでも借りていき、その評価を書き込んでまた「おすすめ」を受ける、という無差別読書だった。これをやると思いがけない本を薦められるようになるからだ。最近のamazonは私にとっては改悪されてしまって、こういうことができなくなってしまった。あれ、おもしろかったのにな。

図書館の雰囲気があまり好きではないという方もいらっしゃったのだが、かえるちゃんさん「地元にあるのは、図書館というより、図書室というぐらい小さいのですが、なんとなく、匂いを嗅ぐ感じで行きます。このところ忙しくて行けていませんが、着くと、あ、「図書」の匂い、と思うのです」のご意見に賛成。乾いていて、少しだけ甘い感じのする匂い、私も好きだ。

自粛生活25日目。

いただきものの日本酒を小さめのぐい呑みに試しで半分だけ飲んだら、存外にきいてこのサイトの更新もできずに寝てしまう。今もちょっと二日酔い気味である。いわゆるあたピンであった。本当に日本酒なんだろうか。実は焼酎なんじゃないだろうか。メチルアルコールとか入っていたりして。

web本の雑誌にディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』の書評を送る。結構長めに書いたが、それでも省いた要素がいくつもある。実際に読んで気づいていただきたい。また、ミステリーとしての評価もちゃんと書いたので、よかったら書評を見てやってください。この時期にいちばん読んでもらいたい一冊だ。

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