書評の・ようなもの 一覧

書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」岸本佐知子『なんらかの事情』

日曜日なのだがお昼は外で食べましょうということになった。 別にお出かけとかそういうのではない。美容院とお買物の用事で妻が不在になり、残された子供と二人で飯を作るのもめんどくさいので外に行こうか、という相談がまとまったのである。 うちの子は食べることについては非常に張り合いがなく、何を食べるかと聞くと必ず、 「ラーメン!」 と言...

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書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」武田百合子『ことばの食卓』

書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」武田百合子『ことばの食卓』

お行儀の悪い話でたいへん恐縮だが、私は本を読みながら食事をするのが好きだ。 というよりも、本を読みながらでないと食事をしたくない、と言ったほうがいい。 たいていの人は昼時になると、何を食べようかと店選び、メニュー選びを始める。 おしゃれで、服を選んで買うのがいちばんお趣味という人でも、お腹が空いたときに洋服屋には行かないだろう。時計が好きな人も...

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書評の・ようなもの 藤田宜永さんのこと

書評の・ようなもの 藤田宜永さんのこと

藤田宜永さんが亡くなったという報せを受けて、昨日から呆然としたままです。 藤田さんとは個人的にどうこうという間柄ではなく、お会いしたことも数回しかありません。 しかし日本ミステリー事典の項目を執筆したのが私だということもあり、勝手に親近感を持っていた作家でした。 さらにもう少し違った感情を持つようになったのは、ここ数年前のことです。...

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書評の・ようなもの サタミシュウ『彼女が望むものを与えよ』

書評の・ようなもの サタミシュウ『彼女が望むものを与えよ』

奥付では本日、2018年12月25日刊になっているサタミシュウ『彼女が望むものを与えよ』(角川文庫)の217ページを見て驚いた。 本書は、松久淳『彼女が望むものを与えよ』(光文社/二〇〇七年三月刊)を著者名を変更のうえ、文庫化したものです。 サタミシュウ=松久淳ということは、これまで一部にしか知られていなかった事実だと思う。もしかすると、今回の文...

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書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その4(終)

書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その4(終)

(その1) (その2) (その3) (4) 町中華探検隊が僕の町に来るかどうかは知らない。 だから僕なりに、うちの地元の町中華のことを書いておこうと思う。こういうのが町中華だ、というサンプルのつもりである。お断りしておくが、以下のイニシャルは単純なアルファベット順で、まったく店名とは関係ない。もしかすると同じ地元の方は、あ、うち...

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書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その3

書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その3

(その1) (その2) (3) なぜ町中華探検隊に入れてもらうようにお願いしなかったのか。 もし理由があるとすれば、僕にとって町中華通いが、ごくごく私的な性質のものだったから、というものだろう。 僕が頻繁に町中華に行くのは、一人で飯を食うのに適しているからだ。時分どきを外し、ある程度つまみになるものを頼めば、ちびちびビールをのみ...

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書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その2

書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その2

(その1) (2) 趣味や興味を持ったことを仕事に結びつけるのはライターの特権だ。 トロさんはそれがとても上手くて、裁判の傍聴ライターになったり、ネット古本屋を始めたり、とこれまでもいろいろなことをしてきた。季刊レポもその1つで、雑誌が売れなくなっているということに危機感を持ったトロさんが自分でやってみようとして始めたものである。あの雑誌は...

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書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その1

書評の・ようなもの 町中華とはなんだ・その1

(0)  町中華、と言われて僕が即座に連想するのは、松本零士『男おいどん』の主人公、おいどんこと大山昇太が行きつけとしているほぼ唯一の店、佐渡酒造に似た(というかほぼ同一キャラ)店主がひとりで切り盛りしている中華飯店だ。おいどんはここで忸怩たる思いを飲み込むようにしながらラーメンライスを食うのである。 自分自身の思い出に残る町中華といえば生まれた...

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