芸人本書く派列伝 一覧

芸人本書く派列伝returns vol.22 梶芽衣子『真実』・野末陳平『あの世に持っていくにはもったいない陳平ここだけの話』

最近は思うところがあって浪曲関連の文献ばかり読んでいる。ひさしぶりに浅草木馬亭通いも復活させ、ちょっとした浪花節ブームである。 もちろん新しい本も読んでいるのだがメルマ旬報用に題材を探していたら、オフィス北野界隈がたいへんなことになったり、〆切直前になって月亭可朝が亡くなったり、慌ただしいことになってしまった。それぞれ中途半端な形で取り...

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芸人本書く派列伝returns vol.21 レツゴー正児『三角あたまのにぎりめし』

芸人本書く派列伝returns vol.21 レツゴー正児『三角あたまのにぎりめし』

一つの家から二人以上芸の道に入る者が出るというのは大変なことである。 若いうちはなんとも思わなかったが、いざ自分が親の立場になり、目の前にまもなく成人を迎えようという子供がいるとさすがに思うところがある。といっても歌舞伎は世襲が基本であるし、五代目古今亭志ん生の長男が十代目金原亭馬生になり、次男が三代目古今亭志ん朝になった、などというのは初めか...

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芸人本書く派列伝returns vol.20 春風亭一之輔『いちのすけのまくら』

芸人本書く派列伝returns vol.20 春風亭一之輔『いちのすけのまくら』

いきなり私事で恐縮だが、二〇一七年十二月一杯で新宿五丁目で営業していたCAFE LIVE WIREは閉店した。といっても姉妹店のHIGH VOLTAGE CAFEというのがすぐそばにあり、トークライブなどはそちらで継続している。昨日も漫画家の田中圭一氏と、『軽井沢シンドローム』のたがみよしひさ氏について語るイベントをやったばかりである。閉店したCAF...

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芸人本書く派列伝returns vol.20 『実録・国際プロレス』

芸人本書く派列伝returns vol.20 『実録・国際プロレス』

「芸人本に書いてあることはみんな嘘」という表現は、たしか立川談之助『立川流騒動記』(メディア・パル)で見たのではないか。当たっていると思う。 その世界の人間でもないのに、芸人はみんな嘘つき、などと断じるつもりは毛頭ない。そうではなくて、芸人が書いた本に単一の真実を求めること自体が無理ではないか、と言いたいのである。 たとえば東京の落語家は...

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芸人本書く派列伝returns vol.19 小松政夫『のぼせもんやけん』『目立たず隠れずそおーっとやって20年』ほか

芸人本書く派列伝returns vol.19 小松政夫『のぼせもんやけん』『目立たず隠れずそおーっとやって20年』ほか

(承前) 芸人のおもしろいエピソードを寄席のほうでは「ひとつばなし」と言う。楽屋話、ネタ、などいろいろな言い方はあるだろうが、要するに芸人が他の芸人を笑わせるために話すようなもののことである。小松政夫には数々のフレーズがあるが、それらの出所も楽屋のおしゃべりから生まれたものが多いようだ。前回紹介した『昭和と師弟愛』(KADOKAWA)に、彼が「...

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芸人本書く派列伝returns vol.18 小松政夫『時代とフザケた男 エノケンからAKB48までを笑わせ続ける喜劇人』『師匠と師弟愛 植木等と歩いた43年』

芸人本書く派列伝returns vol.18 小松政夫『時代とフザケた男 エノケンからAKB48までを笑わせ続ける喜劇人』『師匠と師弟愛 植木等と歩いた43年』

この原稿は2017年10月10日発行の「水道橋博士のメルマ旬報」のために書いたものである。「休載のお詫び」原稿なのだが、お読みいただくとわかるとおり、小松政夫の著書に詳しく降れており、次回の原稿に続く内容になっている。お詫びの再録というのも変な話だが、例外的に次回原稿と共に載せておくことにする。 ============================...

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芸人本書く派列伝returns vol.18 藤村忠寿・嬉野雅通『腹を割って話した』ほか

芸人本書く派列伝returns vol.18 藤村忠寿・嬉野雅通『腹を割って話した』ほか

まだ北海道テレビ制作の番組「水曜どうでしょう」についてあれこれ考え続けている。 前回のこの欄であの番組について「非日常を圧倒する日常」が魅力の源泉なのではないか、と書いた。それは私にとって重要なキーワードでもある。何が起きても日常に回帰していくという安心感、特別なことのない、普通の生活がダメージを受け止められてくれることの心地よさを知らしめるこ...

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芸人本書く派列伝returns vol.18 嬉野雅道『ぬかよろこび』ほか 

芸人本書く派列伝returns vol.18 嬉野雅道『ぬかよろこび』ほか 

あれはたぶん2011年ごろのことではないかと思う。 何の気なしにテレビを点けたら、画面に二台の原付バイクが映し出された。カメラは固定でその二台を追うだけだったが、音声は流れてきていて、どうやらバイクに乗っている二人か、もしくは画面には映っていない誰かとが会話をしているらしいことがわかった。誰が誰なのかはわからない。時折、地の底から響くような声で...

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芸人本書く派列伝returns vol.17 筏丸けいこ『人間ポンプ ひょいとでてきたカワリダマ 園部志郎の俺の場合は内臓だから』

芸人本書く派列伝returns vol.17 筏丸けいこ『人間ポンプ ひょいとでてきたカワリダマ 園部志郎の俺の場合は内臓だから』

半径のごく小さなメモワールから始めることをお許しいただきたい。 幼い頃、東京都西部の府中市に住んでいた。お宮参りはその府中市にある大國魂神社なので、今でも気分としては同社の氏子である。大國魂神社のくらやみ祭りは関東三大奇祭の一つと呼ばれていて、日没後に神輿と山車が出る。昔は街灯を消して、文字通り暗闇で神事を行ったそうで、そのためかずいぶ...

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芸人本書く派列伝returns vol.16 秋山訓子『女子プロレスラー小畑千代 闘う女の戦後史』・小林信彦『おかしな男 渥美清』

芸人本書く派列伝returns vol.16 秋山訓子『女子プロレスラー小畑千代 闘う女の戦後史』・小林信彦『おかしな男 渥美清』

今回は新刊で芸人本を読むのが間に合わなかったので番外編です。ご勘弁を。 ご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、私は書評家の藤田香織さんとの共著で『東海道でしょう!』(幻冬舎文庫)という本を出している。東海道五十三次495kmを実際に歩いてみたルポルータジュだ。数年前の著書なのだが、最近になってこの本に絡んだ講演をしてほしいという依頼が...

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