街てくてく 一覧

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月・福岡別府「徘徊堂」

古書徘徊堂には二つの店舗がある。それぞれ最寄り駅が、地下鉄七隈線の六本松と別府(べふ、と読む)である。M君によれば六本松店は巨大で、それこそハヤカワのポケミスなどが足の踏み場もないほどに置いてあって、しかも安いのだという。夢のような話だが、その日は休みであった。別府店は開いているという。M君曰く、六本松店よりはかなり小さくて、どちらかといえば一般文学...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡・平尾「ブックス ビバーク」

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡・平尾「ブックス ビバーク」

「新しく古本屋ができたんですよ」 とM君は言ったのであった。 本々堂で結構な収獲があったので、今日はもうこれでデキた(なつかしの田山幸憲『パチプロ日記』風に)と思っていたところにその一言である。 あと周るべきところは徘徊堂のみ。それも、六本松店と別府店のうち今日は別府店しか開いてないので、という話に続けて出てきた言葉であった。 ...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡・大橋「古書 本々堂」

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡・大橋「古書 本々堂」

入江書店を出た私とM君は、西鉄福岡駅から大牟田線に乗った。特急で二つ目の駅、大橋が目指す場所である。 野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』にはJR香椎駅前と記載のあるあい書林は最近になってこの大橋に移ってきている。ただし、M君によれば最寄りは大橋駅ではなくて隣の高宮だそうだ。同書によれば「猟書家必見の店」とのことなのだが、残念ながら...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡 赤坂~天神「入江書店」

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年11月福岡 赤坂~天神「入江書店」

何度か福岡市で古本屋巡りをしたことがある。最初がいつだったかは記憶していないのだが、たぶん全国古本地図か何かを頼りにやってきたのではないか。 何度目かに来たとき、地下鉄赤坂駅に痛快洞という古本屋があるということを聞きつけ、行った。正面から見ると左右に入口があり、その両脇に本が積み上がっている。ちょっと見ただけでも気になる書名があったので...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」6

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」6

最近は、東海道新幹線に乗るとずっと窓外を眺めている。歩いたことがある場所を通るからだ。「あ、あそこは腹が減って大変だったあたりだ」などと思い出しているうち、目的地に着いてしまう。踏破したことで、わが町のような親近感が湧いているである。 街道を歩くと自分の背の高さで土地を記憶することになる。たとえば「天下の険」と歌われた箱根山で私が覚えているのは...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」5

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」5

通勤街道歩きは楽しいことばかりではなく、辛く感じる瞬間も、もちろんある。 たとえば街道周辺に公共交通機関がないときだ。どんなに疲れても目的地まで自分の足で歩かねばならないし、そもそもたどり着くこと自体が一苦労だ。 危険を感じることもある。日光街道の終点に近い鉢石宿周辺は、杉並木の景観が見事な土地である。それはいいのだが、人が歩くことをあま...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」4

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」4

五街道のような看板役者にはない魅力が、小規模な街道にはある。それを発見した瞬間は非常にうれしい。 川越街道は中山道から東京都の板橋宿で分岐し、そこから埼玉県川越市まで約33km。距離は短いが、内容は凝縮されていて、なかなかに侮れないのである。 中山道から分岐したあと、川越街道は賑やかなことで有名なハッピーロード大山商店街になる。街道の南部...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」3

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」3

通勤街道歩きを始めた人がもし関東圏に住んでいたら、東海道の次に目指すべきは日光街道だ。東京・日本橋から日光東照宮まで約144kmの道のりである。南は東武鉄道、北はJR東北本線が街道の近くを走っており、通うのに不便がない。だが、この便利が落とし穴にもなるのだ。 以前、この街道の草加・越谷間をえのきどいちろう氏と歩いたことがある。草加松原といって、...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」その2

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」その2

十返舎一九『東海道中膝栗毛』は京都ではなく伊勢神宮に向かう話である。伊勢参りは、誰もが一度はしてみたい夢の旅だった。 私が一度目の東海道踏破を終えたのは、伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮が60年ぶりに重なるという珍しい年であった。これは呼ばれているとしか思えず、2013年秋、私は伊勢街道を目指した。東海道四日市宿から三重県を南下していく約70kmの...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」1

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール番外・赤旗連載「通勤型街道歩き」1

小学生のとき、寝台特急さくらに乗った。真夜中に目が覚めて窓外を見たら、そこに家並みがあり、そんな時刻なのにいくつかの家には明かりがついていた。 当たり前だが、人が住んでいる、と思ったのである。日本中すべての土地に人が住んでいて、それぞれの暮らしをしている。それを全部訪ねてまわりたい、と思った。変な小学生だ。 7年前、縁があって同業の藤田香...

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