杉江松恋不善閑居 自粛生活34日目「どのタイミングで本を処分しますか」

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なぜ本が減らないのかのヒントはこの写真の中に。

5月11日

本に関するアンケート。今回お聞きしたのは、どのタイミングで本の処分を考えるかということだった。回答数は379。

「本棚に入りきらなくなったら処分することにしている」13.7%

「箱などで処分本を別置きにし、一定量になったら」19.8%

「量を問わず定期的に(古本屋が来る。資源ゴミなど)」7.1%

「よほどのことがない限り本は捨てない」59.4%

設問からもなんとなく伝わるのではないかと思うのだが、私は定期的に本を減らしている。好んでそうしているというよりも、処分しないと新しい本が置けないからしかたないのだ。じゅうぶんな広さがあれば、もちろんそのまま置いておく。

だが、結果を見ると「よほどのことがない限りは捨てない」という方が思いの他多かった。これは状況報告というよりも意志表明なのかもしれない。また、処分するのではなくて、じっくり引き取り手を選んで差し上げるという方もいらっしゃった。もちろんこのほうが本にとっては幸せだろうと思う。

七さん「本を捨てるという概念が無いので捨てたことがありません。児童書はお気に入り以外は全て地域の児童館等に寄付しました。何故か重複してしまった本は本好きの友人に同意の下にあげたりしつつ同様に保管してます。売ったこともないです。手元にきたものは全て生涯愛でたい派です」

黒太さん「捨てません。その本が好き・必要な人の所へ行くのが本にとって幸福。例えば、岩井俊二好き友人には古書新刊今まで出版された研究書やノベライズを全て、他の友人にはナチスドイツ、ヴィクトリア朝倫敦等々、テーマ別に数十冊~段ボール箱数箱単位でプレゼント。これを友人宅本棚に植民地を作ると呼んでいます」(ご本人のツイートに基づき訂正)

これとは逆に現実と相談しつつ処分することにしているという方や、こだわらないようにしているという声もあった。どちらが正解ということはない。それぞれのお考えがあってしかるべきだろうと思う。

theJasminumさん「本を捨てる事に抵抗はありますが、ご遺族が遺された本の扱いに困る事例に何度か立ち会った事、近年の災害多発を契機に家の動線を再考した事で、「今ある本棚に入る分だけ」を徹底することになりました。正直後悔することもあると思いますが、同居家族の安全や周囲の人への負担も見ないふりは出来ず」

Kumiko.T(古猫堂)さん「どうしても手元に置きたい本以外は執着せず手放していくことにしています。身内の遺品整理で何度か大変なめにあったので(笑)。人生を終えるとき手元にあるのはお気に入りが数冊だけ、というのが理想です(あくまでも理想)」

上記の選択肢で言うと私はどちらかといえば「処分用の箱を別に取り分け」派に近い。というよりも常に本棚が飽和状態にあって、収容能力を超えているからである。玄関に置いてある箱がいくつか溜まったら処分ということになる。前にも書いたとおり小説誌の短篇をすべて読むというアンソロジーの仕事をここ数年しているので、雑誌刊行日のあたりは目もあてられないことになる。本当は1年分を貯めておいてその中から選びたいのだが、そうも言ってられないのでメモをつけて読んだ端から処分している。

今回の設問は自分に引きつけすぎたのか、選べないという声をいくつかいただいた。また、なるほど、こういうやり方もあるな、というものもあったので、引用しておきたい。

藤谷治さん「選択肢いずれでもありません。ある日突然「立って半畳寝て一畳、一度に読めるの一冊キリ!」と本棚に苛立ち発作的に大量処分します。あとで買い戻すのが恥ずかしくて大変です」

ああ、立って半畳寝て一畳って、私もよく言います。

出淵平吉さん「強いていえば1番。「ウチは古本屋か」と家人から常に叱られているので、不定期に行きつけの古書店の爺さんに進呈しています。少しばかりの現金と既読本を引き換えるのではなく、爺さんの協力で自宅の空きスペースを確保できたと考えるわけです」

拙宅は歩いて1分のところに某新古書店があったのですが、品ぞろえがあまりに自分の趣味とはかけ離れていたので、そこで処分するのは止めてしまいました。某新古書店も数年前に閉店。

ゆきはなびさん「正確には、容量の3倍くらいになって机や床に溢れときどき足の小指をぶつけたり本の山が雪崩を起こし何度も下品な叫びをあげてから、やっと処分し始める感じです」

足の甲に落ちてきたらそろそろ心を鬼にするときなのです。

竹内くろべーさん「「引っ越しついでに」とか「来客が読みたがったら」とか「古本市で売れたら」ってのはどの選択肢に入るんでしょう? 2と4を合わせて「箱などで処分本を別置きにし、よほどのことがあったら放出」ってのが自分のパターンかなーと思いました」

すみません、2かと思ったけどこれはどこにも入れづらいですね。私も「自宅の前に『ご自由にお持ちください』棚を作ってなくなったら」というのをやってみたいです。

自粛生活34日目

ここ数日整理にあけくれていたが、ようやく家具屋が来てくれる。それはいいが、玄関を開けた途端に「これは、吊りですね」と言い出すので衝撃を受けた。つまり階段を通せないので窓から吊りで入れるということだ。なんのために私は15箱も本を詰めたのか。その後仕事をしながら様子をうかがっていると、やはり吊りにせずに階段で搬入しようということになったらしく、しばらくかかって始末をつけていた。さすがはプロである。そうした騒ぎもあったが、商業原稿を1つ半片付ける。半というのは、すでに送った分の追加原稿だからだ。もう1つ書きたかったが、さすがに時間切れである。電話がかかってきて、かねてより懸案だった件をいよいよ急がなければならなくなった。この1週間で目鼻をつけるつもりである、とここに書くと編集氏は必ず見るであろう。いや、本当です。

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