芸人本書く列伝 一覧

芸人本書く派列伝returns vol.8 立川談四楼『シャレのち曇り』『石油ポンプの女』『談志が死んだ』ほか

「すばる」2016年9月号に、頼まれて落語の演目ガイドを書いた。 といっても個々の演目のストーリーにはそれほど意味がなく、どちらかといえばそれをどのような演出で客に提示するかを問われるのが落語という演芸である。なので自身の落語経験を踏まえ、ストーリーを追っていた聴き手がどのように変化したか、その見本として読んでいただくこととした。題名を...

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芸人本書く派列伝returns vol.7 番外篇・『桃月庵白酒と落語十三夜』

芸人本書く派列伝returns vol.7 番外篇・『桃月庵白酒と落語十三夜』

今回は番外篇。いろいろ落ち着かない時期に書いた原稿だということでお含みおき願いたい。落語会のことも書いているが、すべて終了しているのでご注意ください。 ================================= つい先日、懇意にしていた翻訳者の横山啓明氏が亡くなった。癌で闘病中ということは知っていたが、堪える訃報だったのである。 そ...

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芸人本書く派列伝returns vol.6 山本晋也『カントク記』たこ八郎『たこでーす』

芸人本書く派列伝returns vol.6 山本晋也『カントク記』たこ八郎『たこでーす』

前回に続いて山本晋也『カントク記』(双葉社)のことを書いておきたい。 この本で興味深いのは、1970年代の面白グループについて触れられた箇所だ。面白グループ最大の功績はタモリを世に出すのに貢献したことだが、フジオプロ主義者からすれば少年誌の連載が先細りになっていった70年代後半に、サロン的な憩いの場を赤塚不二夫に提供してくれたという意義...

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芸人本書く派列伝returns vol.5 山本晋也『カントク記 焼とりと映画と寿司屋の二階の青春』

芸人本書く派列伝returns vol.5 山本晋也『カントク記 焼とりと映画と寿司屋の二階の青春』

山本晋也『カントク記 焼とりと映画と寿司屋の二階の青春』(双葉社)から以下の情景を引いていく。 197×年某月某日、新宿2丁目にそのころあった、ひとみ寿司の座敷で怪しい集会が開かれていた。 怪しいといっても過激派・カルト集団というような物騒なものではなく、漫画家・赤塚不二夫を中心とする「面白グループ」の人々である。これは赤塚の交友...

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芸人本書く派列伝returns vol.3 瀧口雅仁『落語の達人』(続)

芸人本書く派列伝returns vol.3 瀧口雅仁『落語の達人』(続)

前回に続いて瀧口雅仁『落語の達人』(彩流社)の話である。先に書いておくとこの本、平成に入ってから立川談志が死ぬまで、つまり23年分の物故した落語家の名鑑が巻末に付いている。点鬼簿としても資料価値があるので、そういうものに関心がある人は買ったほうがいい。 このあいだも書いたとおり、本書の第一章は立川談志の兄弟弟子で夭折した、新作落語家の五代目柳家...

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芸人本書く派列伝returns vol.2 瀧口雅仁『落語の達人』

芸人本書く派列伝returns vol.2 瀧口雅仁『落語の達人』

前回はやや個人史めいたことに触れ、その流れで石井徹也編『十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋』(小学館)を採り上げた。先代の馬生は、1968年生まれの私にとって「一足違いで間に合わなかった」落語家である。十代目の生の高座に間に合っていないという事実が、私の中では一つの節目になっているのだ。音源やビデオだけで知る馬生はなんとも気持ちのいい芸の持ち主であり...

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芸人本書く派列伝returns vol.1 石井徹也編『十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋』

芸人本書く派列伝returns vol.1 石井徹也編『十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋』

というわけで今回からタイトルが少しだけ変わった。現在も「水道橋博士のメルマ旬報」で続いている「芸人本書く派列伝」連載についてバックナンバーをご紹介していく。最初の何回かは続きものになっているので連日の更新でご披露するが、後は週一回程度の連載になる予定である。気長におつきあいください。 ================== 「水道橋博士のメ...

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芸人本書く列伝classic vol.52(終) 広瀬和生『「落語家」という生き方』

芸人本書く列伝classic vol.52(終) 広瀬和生『「落語家」という生き方』

この回で「水道橋博士のメルマ旬報」に「マツコイ・デラックス」というタイトルで連載されていた私の原稿は終わりになる。「メルマ旬報」がそれまでの月2回発行から本当の旬報化、すなわち月3回発行に変わった。それに伴い、原稿も月1回ペースで行くことになり、現行の「芸人本書く派列伝」というタイトルに変更されたのである。しばらく前に気づいてそのまま放置していたが、実は「芸...

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芸人本書く列伝classic vol.51 声優の演じる落語と雲田はるこ『昭和元禄落語心中』

芸人本書く列伝classic vol.51 声優の演じる落語と雲田はるこ『昭和元禄落語心中』

立川志ら乃という落語家がいる。落語立川流の真打で、志らく門下である。談志家元存命中に立川こしらと共に昇進を果たした。談志の生前では孫弟子で真打に昇進したのはこの二人だけだ。 こしらは突然落語家休業宣言をして伊豆で農業を始めたり、突然復帰したり、ingressを題材にした落語をやってその筋のファンを喜ばせたり、と行動が読めないのだが、志ら乃も一筋...

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芸人本書く列伝classic vol.50 立川吉笑『現在落語論』

芸人本書く列伝classic vol.50 立川吉笑『現在落語論』

立川吉笑『現在落語論』(毎日新聞出版)は、一言で表すなら「完璧」である。 落語論として完璧である。何が完璧なのかと言えば、現状分析である。吉笑の大師匠に当たる立川談志は「現状分析の出来ない者のことを馬鹿と呼ぶ」と定義したが、その伝で言えば吉笑はこの一冊で己が馬鹿ではないことを証明して見せた。自分の立つ位置の観察・分析が完全に出来ている。 ...

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